【保存版】「パーキンソン病の訪問リハビリ」はいつから?訪問看護で受けられるリハビリや実際の「事例」を解説

2026年9月26日

はじめに

「パーキンソン病と診断されたけど、これから何をしたらいいんだろう?」

「まだ普通に歩けているけど、今からリハビリをした方がいい?」

「できるだけ今の状態を長く維持したい」

「訪問リハビリ(訪問看護)って聞いたことはあるけど、もっと症状が進んでから利用するもの?」

パーキンソン病と診断されたばかりの方やご家族からすると、これからの生活やリハビリについて、わからないことも多いと思います。

そんなとき、自宅での生活を支える選択肢の一つが訪問リハビリ(訪問看護)です。

訪問リハビリ(訪問看護)というと、

「よく転ぶようになってから利用するもの」
「一人で歩けなくなってから利用するもの」
「介護が必要になってから利用するもの」

というイメージを持たれるかもしれません。

しかし、まだ自分で歩ける比較的早い時期から利用することもできます。

例えば、月に数回だけ専門職に身体の状態を確認してもらい、自宅で行う運動についてアドバイスを受けながら、ご自身でトレーニングを続けている方もいます。

一方で、症状や目標によっては、週に複数回リハビリを行う方もいます。

つまり、訪問リハビリ(訪問看護)の使い方は一人ひとり違います。

大切なのは、「どれくらい症状が進んだら利用するか」ではなく、「これからどんな生活を続けたいか」から考えることです。

この記事では、パーキンソン病の方への訪問リハビリ(訪問看護)について、

・どんな人が来るのか
・どんなことをしてもらえるのか
・実際にどのような使い方があるのか
・利用したい場合、まず誰に相談すればいいのか


実際の利用事例も交えながら、できるだけわかりやすく解説します。

どんな人が来るの?

訪問看護では、看護師が1~3ヶ月に1回以上自宅を訪問して体調や症状を確認します。

状態に合わせて理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)が週1~3回程度訪問し、自宅でリハビリを行うことができます。

実際に、パーキンソン病の専門医療機関でも、早期から在宅でのリハビリについて相談を受け付け、進行期には頻回の訪問看護・訪問リハビリなどを含めた在宅支援の調整が行われています。

そのため、

「まだ歩けているから訪問リハビリ(訪問看護)は早い」

とは限りません。

現在困っていることや、これからどのような生活を送りたいのかによって、利用する目的や頻度は変わります。

ーーーーーー
補足です。

実は「訪問看護」と「訪問リハビリ」は、制度上は別のサービスです。

自宅でリハビリを受ける方法には、「訪問看護」を利用する方法と「訪問リハビリ」を利用する方法があります。

少しややこしいのですが、訪問看護ステーションから理学療法士や作業療法士などが訪問してリハビリを行う場合も、制度上は「訪問看護」です。

一方、「訪問リハビリテーション」は、病院や診療所、介護老人保健施設などから理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が訪問する、別のサービスです。

つまり、同じように自宅でリハビリを受ける場合でも、「どこから専門職が訪問するか」によって、利用するサービスが異なります。

なお、この記事では分かりやすさを優先し、訪問看護ステーションから理学療法士・作業療法士などが訪問して行うリハビリについても「訪問リハビリ」と表記しています。

制度上の「訪問リハビリテーション」とは異なりますので、あらかじめご了承ください。
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パーキンソン病の訪問リハビリ(訪問看護)では何をしてもらえる?

①体調や症状の確認
看護師が血圧・脈拍・体温などの健康状態を確認します。

パーキンソン病の場合、それだけではなく、

・動きやすさの変化
・薬のON、OFF(効き具合)
・転倒やふらつき
・便秘(薬の効き具合に影響する場合あり)
・睡眠
・食事や飲み込み
・痛み(意外と多い)
・精神面の変化

など、日々の生活で起きている変化についても確認します。

体調や病状の安定は、リハビリを行う上でも重要です。

また、病院の診察だけでは伝えきれない「普段の生活の様子」を継続的に確認し、必要に応じて、主治医に相談した方がよいことを一緒に整理するのも訪問看護の特徴の一つです。

②薬についての相談や服薬管理
パーキンソン病では、薬と症状の関係が生活に大きく影響することがあります。

「薬を飲み忘れてしまう」

「以前より薬の効いている時間が短くなった気がする」

「時間帯によって動きやすさが全然違う」

といったことを確認し、必要に応じて主治医などと情報共有します。

③自宅でのリハビリ
理学療法士や作業療法士などが自宅を訪問し、その方の状態に合わせたリハビリを行います。

例えば、

・歩行練習
・バランス練習
・筋力トレーニング
・ストレッチ
・起き上がり、立ち上がり練習
・自主トレーニングの提案
・福祉用具の検討
・自宅環境の調整

などです。

訪問で行う大きなメリットは、実際に生活している環境でリハビリができることです。

「ベッドからトイレまで安全に歩けるか」
「この段差はどう越えたらいいか」
「玄関から外へ出られるか」

といった、実生活そのものを確認できます。

④ご家族からの相談
訪問リハビリ(訪問看護)が支えるのは、ご本人だけではありません。

「転びそうになったとき、どう介助すればいい?」
「最近急に動けなくなったけれど、病気が進行した?」
「どこまで本人にやってもらった方がいい?」
「今後どんな準備をしておけばいい?」

など、ご家族の悩みについても相談できます。

このように、訪問リハビリ(訪問看護)では病気や生活、介護について日頃から相談したり、その方に合った運動を継続したりすることができます。

その方らしい生活をできるだけ長く続けられるよう、体調や身体機能の維持・改善を目指して支援していきます。

実際にはどのくらいの頻度で利用するの?

ここは、とてもよく聞かれるところですが、実は

「パーキンソン病なら週○回」

と決まっているわけではありません。

その方の状態や目的によって、訪問の頻度も内容も変わります。

私たちが実際に支援している方の例をご紹介します。

※個人が特定されないよう一部内容を調整しています。

事例①|月2回のリハビリ+月1回の看護で自主トレーニングの助言と体調確認・相談

発症後2年、比較的状態が安定していて、ご自身でも運動を継続されている80代前半の方です。(尚、他のサービスは利用されていません。)

この方の場合は、

リハビリ:月2回(1回/40分)
看護:月1回

という頻度で訪問しています。

リハビリでは「足の筋力」や「バランス能力」を評価し、その時々の状態に合わせて自主トレーニングの内容を調整します。

つまり、

「毎回たくさんリハビリをしてもらう」のではなく、「自分で運動を続けながら、定期的に専門職にチェックしてもらう」という予防的な使い方をしています。

​ご自身で運動を続けていると「このやり方で合っているのかな?」「体を痛めないかな?」という不安がつきまといますが、定期的にプロの目でバランスや筋肉の状態を確認し、自主トレ内容を微調整することで、ご本人もご家族も安心してご自宅での生活を続けられています。

そのため、自分で運動できる方にとっては、このような利用方法も一つの選択肢です。

看護面では、体調や症状の変化、服薬状況などを確認しながら、日常生活で気になっていることについて相談を受けています。

リハビリだけでは拾いきれない体調面やお薬に関する困りごとを看護師が確認し、必要に応じて主治医などと連携しています。

事例②|発症後から週3回のリハビリを継続したケース

もう一つは、発症後から積極的にリハビリに取り組んだ70代後半の方です。

(尚、他のサービスは利用されていません。)

当初は歩行器を使用し、足がすくんでしまう事が多く、家の中でも歩くのがやっとな状態でした。

そこで、

リハビリ:週3回(1回/40分)
看護師:週2回

を行い、歩行練習やバランス練習、筋力トレーニングなどを継続しました。

自主トレーニングには積極的ではありませんでしたが、その後、約半年の経過の中で身体機能・歩行能力が改善。

歩行器を使用せずに歩けるようになり、屋外を30分程度歩いたり、小走りができるまでになりました。

この方の場合、ご本人がリハビリに積極的に取り組まれたこと(立ち座りを50回以上連続で行うなど)に加え、看護師との連携を通じてお薬の調整もうまく進んだことが、良い経過につながったと考えています。

尚、パーキンソン病は、症状や経過が一人ひとり大きく異なります。そのため、リハビリを行えば、すべての方が同じように改善するわけではありません。

しかし、この方のように、訪問リハビリを継続する中で大きな変化がみられるケースもあります。

大切なのは「何回来てもらうか」ではありません

この2人だけでも、

月2回のリハビリで十分な方もいれば、週3回しっかり取り組む方もいる

ことがわかると思います。

大切なのは、

「訪問回数を増やすこと」ではなく、その方がどんな生活を送りたいのかを考え、状態や目標に合わせて必要な支援を組み立てること

だと私たちは考えています。

どんなタイミングで訪問リハビリ(訪問看護)を検討すればいい?

明確な決まりはありません。

ただ、例えば次のような変化が出てきたら、一度相談してみてもよいでしょう。

・転倒することが増えてきた
・歩くのが不安定になってきた
・外出する機会が減ってきた
・薬のON、OFFが目立ってきた
・起き上がりや立ち上がりが大変になった
・食事中にむせることが増えた
・声が小さくなってきた
・家族の介助量が増えてきた
・自宅でもリハビリを続けたい
・運動方法が合っているのか確認してほしい
・今後について相談できる専門職がほしい

必ずしも「寝たきりになってから」ではありません。

ここはぜひ知っていただきたいところです。

訪問リハビリ(訪問看護)は、状態がかなり悪くなってから利用するだけのサービスではありません。

むしろ、

「今の状態をできるだけ維持したい」
「転倒せずに生活したい」
「できるだけ長く自分で歩きたい」
「家族だけで抱え込む前に相談したい」

という段階から利用を検討することもできます。

訪問看護(訪問リハビリ)を利用するまでの流れ

■介護認定を受けておらず、担当のケアマネジャーさんがいない場合

① 訪問看護ステーションへ相談する
↓
② 現在の状態や困っていること、希望する支援内容を確認する
↓
③ 利用できる保険や必要な手続きを確認
↓
④ 主治医へ訪問看護利用の相談をし、「訪問看護指示書」を発行してもらう
↓
⑤ 契約・訪問日の調整を行い、訪問開始

という流れになります。

訪問看護を利用するためには、主治医が発行する「訪問看護指示書」が必要です。

ただし、ご本人やご家族が、最初から制度や手続きをすべて理解しておく必要はありません。

例えば、

「主治医に何をお願いすればいい?」

「訪問看護指示書って、自分で病院にもらいに行くの?」

「そもそも今の状態で訪問看護を利用できる?」

という段階でも大丈夫です。

まずは訪問看護ステーションへ相談していただければ、現在の状態や介護認定の状況などを確認し、必要に応じて主治医と連携しながら、利用開始までの流れを一緒に整理していきます。

そのため、

「訪問看護を使うと決めてから相談する」のではなく、
「訪問看護が必要かどうかを相談する」ところからでも大丈夫です。


※介護保険の申請が必要な場合には、地域包括支援センターなどへの相談をご案内することもあります。

■担当のケアマネジャーさんがいる場合

まずは担当のケアマネジャーさんに「訪問看護や訪問リハビリを利用したい」と相談していただくとスムーズです。

ケアマネジャーさんから訪問看護ステーションへ連絡し、主治医への指示書依頼やサービス開始に向けた調整を行います。

もちろん、「まず訪問看護ステーションに話を聞いてみたい」という場合は、ご本人・ご家族から直接ご相談いただいても大丈夫です。

その後、必要に応じて担当のケアマネジャーや主治医と連携しながら進めていきます。

ご家族から訪問看護ステーションへ直接相談しても大丈夫です

繰り返しになりますが、今回ぜひお伝えしたいことです。

「まずケアマネジャーに相談しないといけない?」
「病院から紹介してもらわないと利用できない?」

と思われている方もいるかもしれません。

訪問看護ステーションへ、ご本人やご家族から直接ご相談いただいても大丈夫です。

実際につくし訪問看護ステーションでも、パーキンソン病のご家族から直接、LINEやメール・お電話などにてお問い合わせをいただくことがあります。

もちろん、訪問看護を実際に開始するためには医師の指示書などが必要になります。

しかし、ご相談いただいた段階で、

「まず何をすればいいのか」
「介護保険なのか医療保険なのか」
「主治医やケアマネジャーにどう相談すればいいのか」

などを一緒に整理することができます。

「利用できるかわからないから相談しづらい」ではなく、「利用できるかわからないから相談する」で大丈夫です。

「まだ訪問看護が必要かわからない」という段階でも大丈夫です

パーキンソン病は、長く付き合っていく病気です。

だからこそ、

「困ってから支援を入れる」だけでなく、「これからも自分らしい生活を続けるために専門職を利用する」

という考え方があってもいいと思います。

「最近、転ぶことが増えてきた」
「自宅でできるリハビリについて相談したい」
「病院のリハビリが終わったあとも運動を続けたい」
「介護保険と医療保険、どちらになるかわからない」
「そもそも今の状態で訪問看護を利用できる?」

そんな段階からでも大丈夫です。

安城市・刈谷市・知立市周辺で、パーキンソン病の在宅生活についてお困りのことがありましたら、お気軽にご相談ください。

私たちの事業所では、現在ご利用いただいている方の約20%(5人に1人)がパーキンソン病の方
です。

日々の訪問の中で、薬のON・OFF、転倒、歩行、運動、生活上の困りごと、ご家族の介護相談など、さまざまなご相談をいただいています。

「まだ訪問看護が必要かわからない」
「自宅でどんなリハビリができるのか聞いてみたい」
「うちの場合は利用できる?」

そんな段階からでも大丈夫です。

安城市・刈谷市・知立市周辺でお困りのことがありましたら、ご本人・ご家族からお気軽にご相談ください。

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